がん患者さん家計相談の感想「がんになったら知らないことで損するんですね。」

がん患者さんのお金の専門家 看護師FP黒田です。

ここ2ヶ月は、がん患者さんの家計相談は電話やメール、Zoomを中心に継続しています。

もちろんご希望があれば、細心の注意を払った上で対面での相談も行っています。

最近のご相談は、やはりコロナウイルスの関連のご相談が多いですね。

例えば、

  • 仕事日数が減ったため、収入が低下した
  • コロナの影響で治療が継続できるのか心配(手術を控えている)
  • 今回退職したが、制度のこと、家計のこと、どう選択していったらよいか教えてほしい
  • 教育費のピークを迎えており、このご時世どのようにやりくりしていったらよいか
  • 傷病手当金受給中の住宅ローン支払いについて

皆さん、口をそろえておっしゃるのが、「この時期にすみません」なんです。

いえいえ、この時期だからこそ家計の悩みが増えるのですし、気にしないでください。

むしろ、今の時期に適切な制度や助成金、そして家計のやりくりが選択できることで「コロナを乗り切る強い家計」ができますし、安心してがん治療を行うことにもつながります。

「がんになったら知らないことで損するんですね。」

お金の悩みが解決し、安心して治療生活を送られている患者さんをご紹介します。

40歳代男性の消化器系のがん患者さんで、リンパ節、肺転移されている方です。

ご夫婦でのご相談でした。

5年前に抗がん剤治療を行い、今年再発し手術後に抗がん剤治療を行っています。

傷病手当金の申請や障害年金の概要についてのご説明と、昨年の給料に比べて傷病手当金は収入が減るので、住宅ローンとお子さんの学費をどうしていったらよいかのご相談でした。

(ご感想)

黒田さんに相談するまで家計のことは妻に任せきりでした。

傷病手当金は結構もらえるものだと思っていたので、家のお金と照らし合わせたときに、これでやっていけるのか不安でしたが、考えるべきポイントを教えてもらったので、まずはできるところからやってみたいと思います。

子どもとも話してみます。

治療のこと、お金のことをこんなに教えていただいてありがとうございました。

がんになってもどうにかなると思ってましたけど、治療費のことや家のことは知らないことで損することもあるんですね。

勉強になりました。

制度や家計のやりくりの方法はたくさんありますが、どの情報が自分に家族に合っているのかを選ぶことが難しいですよね。

この患者さんのように、制度や助成金、やりくりの選択のポイントを今後の治療方針に照らし合わせて考えていけることで、治療生活のお金の不安を安心に変えていくことが可能です。

お金のことは一人で抱え込まないでくださいね。

筆者プロフィール

黒田 ちはる
黒田 ちはるがん患者さんのお金の専門家 看護師FP®
10年間の看護師経験を活かしたFPとして、がん患者さん、ご家族専門に年間およそ180件の家計相談を行っています。
治療費捻出だけでなく、安心して治療が行えるための生活費や教育費、住居費の悩み解決を得意としています。
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書籍:「がんになったら知っておきたいお金の話 看護師FPが授ける家計、制度、就労の知恵」(日経メディカル開発)