看護師FP®を商標登録した2つの理由
がん患者さんのお金の専門家、看護師FPの黒田です。 2021年11月8日に「看護師FP」を商標登録いたしました。 今後は「看護師FP®」(®が商標登録のマークです)として気を引き締めて活動してまいります。
看護師FPを名乗り始めて7年目の今、なぜ登録に踏み切ったのかについて2つの理由をお伝えします。
そもそも、商標登録とは?
商標登録とは、商品やサービス、そして事業で使用するマークなどを登録することです。
特許庁に出願します。
商標権を得るメリットとしては、
①自分の商標として使い続けることができる
②自分の登録商標もしくはそれと似たような商標を使っている人に「使うな!」と言える(指定商品、指定役務について独占することができる)
があります。(特許庁「初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~」より)
私も商標登録については看護師FPを名乗り始めた当初から気にはしつつも、「いつかそのうち…」と思っていましたが、昨年あたりから本格的に出願を考え始めました。
理由1 情報発信する側とされる側の安心のため
ここ2,3年で看護師の方のFP資格取得者が増えました。
金融リテラシーの向上のために取得されている方が多く、大変喜ばしいことではありますが、SNSなどを見ていると、中には(本当にごくわずかなのですが)情報の偏りや正確性の不十分さを目にするようになりました。
決して私が完璧というわけではないのですが、お金の情報というのは受け手とその家族の今後の人生を変えてしまう可能性があるため、私も慎重を期しています。
医療や介護関連のお金の情報というのは、看護師資格者のFPが発信するのと、そうで無いFPが発信するのでは信頼性が格段に変わります。特にこういった情報の受け手は状況的に切迫していることも多いため、なおさら医療現場で信頼されている看護師が言うのなら安心だという風になってしまうことも。
ここで大事になってくるのが、お金の情報に関しての専門性や倫理観。
自分のための情報と、他者のために発信する情報では責任や専門性が異なります。
しかし、中には弱者救済のためならばと、制度やお金の情報を倫理に反した形で提供しているところもあり、そういった情報から情報の受け手を守れないかと考えたのが大きなきっかけです。
看護師資格者のフィルター抜きの状態でもお金の専門家であるFPとしての倫理観を持ち、知識のブラッシュアップを頑張っている方が、責任や専門性に対しての一つの指標として「看護師FP®」を利用できたらという気持ちもありました。
もちろん私自身もこれからは看護師FP®として今まで以上に責任を持ち、医療とお金の専門性を追求していきたいと考えています。
理由2 看護師FPが使えなくなるデメリットが大きかった
商標登録は調べていただくとわかりますが、費用がかかります。
早期申請という簡便で早く登録申請が行える方法もありますが、内容をきちんと吟味して詳細に決めていきたいと考えたので、通常の登録申請を行いました。
看護師FPを商標登録に!と考え弁理士に相談した当初は、看護師もFPも国家資格として一般的なので、出願してみないことにはわからないというお答えをいただきました。
調べてみると、○○看護師や看護師○○といったもので却下されているものが数件ありました。(却下されたら拒絶理由に反論するための意見書がありますが追加費用と時間がかかります)
そして最近の傾向では1年以上かかることもあり、難しい可能性も大きいのに時間とお金をかけてまで商標登録する必要はあるのかなと1年位悩んでいました。
しかし、商標登録というのは「使い始めた早さ」ではなく、「出願申請の早さ」が全てです。
7年前からブログで使用していたことも、書籍出版したことも、そして看護師FPである私を信頼して相談して下さった相談者の皆さんに対しても、他の誰かが商標登録した時点で全て意味をなさなくなってしまう可能性があります。
そして看護師FPという名が全く違う方向に向かってしまうことも…
もうダメ元で長期戦でもいいから挑戦してみるしかない!と思いました。
度々家族にも相談していましたが、今回も背中を押してもらい、今年の3月に出願したという経緯です。
結果的に8ヶ月ほどで登録の通知があり、1~2年の長期戦を準備していた私にとっては「あら、できた。」というのが率直な感想です。
今後の目標
現時点では大勢の資格養成などは考えていませんが、ゆくゆくはきちんとした土台作りも必要かと思い、 指定役務には念のため入れています。
今は私自身も本業のがん患者さんの相談支援で手一杯なので、まずは信頼される看護師FP®の確立を推進すべく、地道な活動を継続し相談者や講演の参加者、執筆などの読者に安心感を持っていただくことを第一に考えています。
なので、今現在は私一人の状態です。
独占するつもりはありませんが混乱を避けるためにも、他の方に使用していただく場合には事務所ホームページでもご紹介をさせていただこうと考えています。
私は現在がん患者さんのお金を専門として活動していますが、看護師の方々は経験部署によって様々な対象の疾患や状況の方へ看護師FPとしてサービスの提供の可能性を秘めています。
看護師FP®を考えている方には引き続き個別で対応させていただいていますので、ご興味のある方はお問い合わせやLINEからご連絡いただければ嬉しいです。
筆者プロフィール
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10年間の看護師経験を活かしたFPとして、がん患者さん、ご家族専門に年間およそ180件の家計相談を行っています。
治療費捻出だけでなく、安心して治療が行えるための生活費や教育費、住居費の悩み解決を得意としています。
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書籍:「がんになったら知っておきたいお金の話 看護師FPが授ける家計、制度、就労の知恵」(日経メディカル開発)
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