産業医、保健師、保険の代理店へがんとお金の講演

がん患者さんのお金の専門家 看護師FPの黒田です。

がん治療中の方やご家族へのお金やりくりの専門的なサポートをオンラインで行っていますが、講師業も行っています。
サポート業務と同様に、講師に関しても対面(同じ場所)で行っていましたが、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、講師業も6月頃よりオンライン中心となりました。

会場開催では参加が難しかった方もオンラインではパソコンやスマホから参加できますので、場所を問いません。

しかし、会場だと顔を確認できることは反応もわかりましたし、(オンラインだと参加者の顔は見れません)地域ごとの特性など肌で感じることもできます。伝わり具合も温度差というか、やっぱりオンラインと会場では違いますね。

ただ、がんとお金の分野というのは、まだまだ知られていない分野ですし、今は広げていくことが大切だと思いますので、オンラインの特性を活かし、多くの関係者に伝えられたらと考えています。

今回は2つの講演の振り返りをご報告します。

産業医・保健師向け「がん治療と就労の両立支援セミナー」

10月21日(水)は千葉県産業保健総合支援センター(さんぽセンター)主催の両立支援セミナーに社会保険労務士の宮沢佳子さんと一緒に登壇しました。

約8ヶ月ぶりの会場での講師業務で緊張しました。

参加者は千葉県内の産業医や保健師が多かったので、まずはファイナンシャル・プランナーについてご説明しました。

CMの影響もあり、最近はファイナンシャル・プランナーという名称自体は認知度が向上していますが、実際のところどういった内容をしているのかまでは、皆さんご存じではありません。実際に今回も知っている人と将来設計の相談までご存じの方との人数に差がありました。

さらにがん患者さんとご家族を専門にしているFPとなると、「今まで会ったことが無い」という反応がほとんどですので、本題に入る前に必ずこの部分はお話しています。
今回も、「一般的にFPはがん患者さんに対応していますか?」という質問をいただきましたが、私が知っている限りでも、がん患者さんの相談対応が行えるFPは全国でもまだ数名です。
ただ、興味を持ってくださっている方はたくさんいらっしゃいますので、患者支援の分野のFPを増やしている最中です。

1時間の中でがん治療と就労にまつわる家計の実情と、それに対するFPとしてのアドバイスを行いました。

就労支援が進んできてはいるけれど、そもそも患者さんが就労を続ける背景として「お金」があります。

医療費や生活費など、人それぞれの理由があるのですが、その裏付けされたデータのご紹介や実際の事例を用いてアドバイスを受けた結果、どのように変化があったのかをお伝えしました。

保険代理店対象「保険のポイント」研修

10月23日(金)はFWD富士生命株式会社主催による、代理店の方向け研修の講師を務めました。

こちらは今月複数回を予定しています。

私は毎日患者さんやご家族からお金のお話を伺っていますが、その中に保険の話も含まれます。

給付金を受け取った患者さんが、どのような思いでどのように活用しているのか、そして給付金の対応でどんなことに困っているのかは保険を扱う方々にぜひ知っていただきたい内容として、昨年からこのテーマを事例を変えながら、ブラッシュアップしながらお話しています。

そして、保険の説明の際に伝えられたがんの情報というのは、お客さんががんになった時に身体と一緒にお金(せっかく積み立ててきた給付金を含む)を守るための情報としてお話しています。

患者さんの悩みを様々な場所で解決していくために

がん患者さんのお金の実情とサポートの必要性が広がっていくことで、ゆくゆくはがんに関連した経済面の負担が軽減していく可能性があります。

患者さんとご家族からいただいた大切な情報を、より良い支援につなげていくために、相談業と講師業、執筆業と両輪で動かしていくことを続けています。

今月は6回、このようなお話する機会をいただいていますので、1回1回を大切に伝えていけたらと思っています。

このような講演・研修はマンツーマンから大人数まで会場とオンライン両方で承っています。

内容にご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

筆者プロフィール

黒田 ちはる
黒田 ちはるがん患者さんのお金の専門家 看護師FP®
10年間の看護師経験を活かしたFPとして、がん患者さん、ご家族専門に年間およそ180件の家計相談を行っています。
治療費捻出だけでなく、安心して治療が行えるための生活費や教育費、住居費の悩み解決を得意としています。
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書籍:「がんになったら知っておきたいお金の話 看護師FPが授ける家計、制度、就労の知恵」(日経メディカル開発)