がん患者がお金の悩みを解決するために大切なこと

がん患者さんのお金の専門家、看護師FPの黒田です。

現在、1ヶ月に20名ほどご相談対応しています。

一回のみで解決方法が見出せ、ご自身で解決策を取り組む方もいますが、ある期間ご一緒に解決策を考えていく継続相談の方もいらっしゃいます。

継続相談の方からいただいた、お身体・お金・ご家族・お仕事といった情報を基に検証し、「悩みの整理」と「解決策」をまとめたプランをご提案します。

何回かお話しながらプランを微調整していくという流れです。
多くの方は2ヶ月間(4回のご相談とLINEなどでちょっとした質疑応答のフォロー)で方向性が見出せています。

(もっと継続的にという方には毎月1回のご相談をお好きな期間がございます。)

今回は相談を受けるうえで、いつも感じている、がん患者さんが抱えるお金の悩みを解決するために大切なことについてお伝えします。

体調の予測はだれもできない

がん治療中の治療費や療養費、介護費についてですが、1ヶ月の上限を出すことは可能です。

ご相談ではいつも試算してご説明しています。

もう一つ必要なのが「期間」です。

ここは本当に毎回難しいです。 

なぜなら治療や体調の予測なんて誰もできないからです。 

しかしながら相談者が悩むのは「総額や今後のお金の見通し」なのです。

希望や受容の状況など、「期間」は様々な見方によって変わってきます。 

しかし、相談者さんとご家族が生活していくためには、仮にでも期間を定めています。

仮にでも期間を予測していくのは、安心につながるから

数字では見たくない部分も中にはありますよね。 

しかし、 ここって工面するための方法を選択していくためには本当に大切なことなのです。

工面するための選択肢一つ一つにその後の数字(金額)が出てきます。

この数字は相談者が先々安心して暮らしていけるための指標でもあります。

正直、私も数字に出してしまうことが良いことなのかと思っていました。

 でも、今だけでなく、数ヶ月、1年後を見据えたときの金額の差は明らかで、これは相談者の

安心につながるもの

だとわかりました。

出してみなければわからないこともあります。
考えるきっかけにもなります。

FPだからこそここをきちんと受け止め、専門的に出せるようにしていきたいと考えています。 
そして、相談者がより安心して暮らせるための方法を選択していけるよう、色々な思いの詰まった「期間」と「金額」を見出し続けていきたいです。

筆者プロフィール

黒田 ちはる
黒田 ちはるがん患者さんのお金の専門家 看護師FP®
10年間の看護師経験を活かしたFPとして、がん患者さん、ご家族専門に年間およそ180件の家計相談を行っています。
治療費捻出だけでなく、安心して治療が行えるための生活費や教育費、住居費の悩み解決を得意としています。
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書籍:「がんになったら知っておきたいお金の話 看護師FPが授ける家計、制度、就労の知恵」(日経メディカル開発)