全国フォーラムで5病院の事例発表と今後の課題
1月25日(土)に兵庫医科大学病院にて開催されたがんと暮らしの全国フォーラムに参加しました。
全国からがん患者支援に携わっている医療従事者、社会保険労務士、FP、キャリアコンサルタントなど専門職が50名以上集まりました。
午前中の基調講演では、がん患者さんの相談ではとても大切なコミュニケーションについて杏林大学医学部付属病院 リエゾン精神看護師の川名典子先生から学びました。「テニスや卓球のような打ち返すものではなく、キャッチボール」という内容が印象に残っています。自分自身の相談を振り返り、きちんと自分の思いを伝えながら今後の相談に活かしていきたいと思いました。
午後は病院での相談会の事例発表の3名のうちの1人として発表しました。
私が今まで相談員として入った5病院の事例からわかってきた、各病院から求められている内容をまとめたものです。総合病院もあればがん専門病院もあり、患者層や窓口となっている医療従事者の職種によっても相談内容が異なり、それぞれ私たち相談員に求める内容も異なることがわかりました。また、相談の実績を積み重ねていくにあたって医療従事者、相談員双方に見られてきている傾向、そして今後の課題についても発表しました。
グループで行った事例検討では、社会保険労務士、FP、医療従事者、キャリアコンサルタントのグループで困難な事例を検討しました。様々な職種がそれぞれの意見を出し合い、多くの学びを得ることができました。
課題と今年の目標
私自身、今回の発表にあたり色々とまとめていくなかで、課題が見つかりました。以前からお伝えしている通り、FPへの普及です。病院はもちろんのこと、病院以外でもがん患者さんの家計相談のニーズが高まってきていますが、がん患者さんの相談に対応できるFPがまだまだ足りていません。今年はFPへの研修事業(4月に変更になりました)、そして保険・金融業界との連携を高めていけるよう、注力していきたいと思います。
本業である患者さんやご家族へのご相談に関しては、最近増えてきている相続や、住宅ローンを含めた複数の負債を抱えているケース、不動産関係の対応に力を入れていきたいと考えています。2月のご相談予約は相談のページのカレンダーよりご確認ください。
来月は小児がん経験者の方対象の講演会でお話する機会をいただきました。小児がん経験者の方でご興味のある方はご参加ください。
筆者プロフィール

- がん患者さんのお金の専門家 看護師FP®
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10年間の看護師経験を活かしたFPとして、がん患者さん、ご家族専門に年間およそ180件の家計相談を行っています。
治療費捻出だけでなく、安心して治療が行えるための生活費や教育費、住居費の悩み解決を得意としています。
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書籍:「がんになったら知っておきたいお金の話 看護師FPが授ける家計、制度、就労の知恵」(日経メディカル開発)
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